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「原料から100%国産ウイスキー」に向かって!ライムギ挑戦の関川村に訪問。

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ウイスキー文化研究所認定ウイスキープロフェッショナル、吉田電材蒸留所所長の松本です。当社では日本で初めてグレーンウイスキー専業のクラフトウイスキー蒸留所を開設し、日々奮闘しております。このブログでは私たちがウイスキー事業を進めていく様子を皆様にお伝え致します

関川村ってどこにあるの?

関川村は蒸留所のある新潟県村上市のお隣、新潟県岩船郡に位置します。村内を流れる川づたいに5つの温泉が集まる「えちごせきかわ温泉郷」や国指定重要文化材の「渡邉邸」「佐藤邸」など、歴史と自然が身近にあるのどかな村です。

https://sekikawa-kankou.com/

事の発端は・・・

 さて、事の発端は、関川村の村役場の吉田さんが、吉田電材蒸留所の記事を見てコンタクトしてきてくれたことから始ます。

 吉田電材蒸留所はモルトウイスキー蒸留所では難しい、「原料から国産100%ウイスキー」を目指していて、現状でも原材料の70%は北海道産のコーンをつかっています。

 モルトウイスキーの原料である「大麦麦芽」は日本での調達が困難なため、多くの蒸留所では海外産の原料を使っているのが現状です。

 そんな中、吉田電材蒸留所は「グレーン専業」を選択したおかげで、どんな穀物原料でも使うことができるため、糖化の為の大麦麦芽以外は、自由に選択することができるのです。

 そのような状況下、関川村の吉田さんは、関川村の農業の発展の為、コメ以外の作物の可能性を模索していたところ、吉田電材蒸留所が国産のウイスキー原料を探していると耳にして、コンタクトしてきてくれたのです。

ライムギは日本ではあまり作っていないみたいです

 国産のライムギの生産量は少なく、一部ライ麦パン用に作られているようですが、生産量が少なく、ウイスキーの仕込みに継続的に使うには供給の問題があるようです。(私たちも調べきっていないので、国産ライムギを1トン単位で購入できるところがあったら教えてください!)

 吉田電材蒸留所が現在取り組んでいるマッシュビル(原料配合)は国産デントコーン70%、ライモルト15%、モルト(大麦麦芽)15%です。当初はライモルトではなくライムギを探していたのですが、関税の関係でライそのものよりもライモルトの方がが安く入手できるので、現在では輸入ライモルトを使っています。

 

行動が早い!関川村!

 関川村の吉田さんから、「ウイスキー原料ってなに作ったらいいですかね~?」と聞かれ、「大麦はモルトウイスキーの原料なので、たくさん出ますが、精麦する業者がいない問題があるので、ライムギだったらできたら買えますよ!」と私。

「じゃあ、ちょっとあたってみます!」

と言って頂いてから1~2か月でしょうか?

 「チャレンジしてくれる所が見つかりました!」

は、はやい!(笑)

ライムギ栽培の現地を視察

 吉田さんから、「ライムギ播種しましたよ~」と連絡が来てから1~2か月でしょうか。現地の圃場を見学させてもらうことができました。

ライムギ畑

 私も初めて見ましたが、ライムギって初めは縦に伸びるより、結構横に広がるんですね。でも、品種にもよるのだと思いますが、収穫期には2m近くにもなるそうです。

 ちなみに別のところから聞いた話ですが、コメは大体1.5mくらいなので、コンバインもそういった対応になっており、2mになるとコメのコンバインをそのまま適用できないなんて話も聞いたことがあります。実際のところどうなるのか、この圃場での結果をみるのが楽しみです!

ライムギの生育状況を一緒に確認

 よく見ると、ライムギ以外に雑草が結構ありますが、これはライムギが大きくなると自然に淘汰されていくのでは?ということでした。農家さんも初めてのトライ。試行錯誤で進めていただいております。

慶応義塾大学アグリプラットフォームコンソーシアムにて、ライムギ取り組みを紹介

2023年7月13日に慶応義塾大学にて開催された「第19回アグリプラットフォームコンソーシアム」にゲストスピーカーとして登壇させていただきました。

http://www.agri-platform.org/index.html

 慶応義塾大学が主体となって進めているこのコンソーシアムは、日本農業の「匠の技」の保護と発展、ICT等技術を活用し高度化することで日本の農業の発展に貢献しようというものです。今回は、そもそもの需要喚起の観点から、当社の国産材料ウイスキーの話をさせていただきました。会場からは、「日本を代表する穀物の蕎麦を使ったらどうか!?」など、様々なご意見も頂戴し、盛況のうちに終了致しました。

お聞きいただいた皆様、どうもありがとうございました!

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