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トラブル続出!2023夏、吉田電材蒸留所の工場立ち上げ

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ウイスキー文化研究所認定ウイスキープロフェッショナル、吉田電材蒸留所所長の松本です。当社では日本で初めてグレーンウイスキー専業のクラフト蒸留所を開設し、日々奮闘しております。このブログではその様子をご紹介します!

国内初のクラフトグレーン専業蒸留所である「吉田電材蒸留所」

今回は工場完成までの様々なトラブルや出来上がっていく様子をご紹介します!

半年遅れの開業

もともと2022年4月に蒸留を開始する予定だった「吉田電材蒸留所」

最初のトラブルはロシアのウクライナ侵攻でした。

当社の蒸留器はドイツのKOTHE社のハイブリッドスチル。メーカー側は4月に間に合うようにすすめていてくれたのですが、ロシアのウクライナ進行の影響で輸送のコンテナの目途がつかず、製品はできているのに輸送ができないという状態が続きました。「はやく蒸留器を見たい!」という気持ちでヤキモキしながら、コンテナ手配の吉報を待っておりました。

蒸留器の搬入直前、今度は豪雨被害で蒸留所が床上浸水。。。

そして、ようやくコンテナの手配がついて8月4日に蒸留器の搬入を予定していたのですが、今度は前日の8月3日の「山形・新潟県北部豪雨災害」で被災。蒸留所の中も床上浸水し、泥も入り込んで大変な状況に・・・(;_;)。

二度の延期を経て、ようやく蒸留器が到着!

ドイツからの蒸留器が搬入される様子

豪雨災害の後始末も終わり、蒸留器の搬入日が決まりました。搬入の日はご覧の通りの快晴!空の青とコンテナのピンクのコントラストが奇麗です。

約2日間かけてすべての機材の搬入が終了し、今度は機器のセットアップが始まります。

クレーンで発酵槽を吊り立ててます!
地元の鳶職人さん大活躍!

このころはまだコロナの規制もあって、ドイツからの立ち上げメンバーは来れていないため、何とか日本のスタッフと業者さんだけで、機材を組み上げなければなりません。しかも、こういうところが外国らしいのですが、組み立てるための図面がほとんどないんです!しかも図面と現物が違うとかも結構あったり。

日本だったらちょっと考えられないんじゃないかと思いますが、とにかく配管の配置も電気配線の関係も十分な資料がない中、当社の蒸留技術者の北村を中心に、パズルのように組み立てて何とか進めていくっていう状況。日本の職人さんや技術者さんの底力を感じます。

大まかな設置と配管が終了したところ。まだジャケットには保護フィルムがついています!

そしてようやくすべての機器の設置と配管、電気配線が終了しました。

吉田電材蒸留所が採用したKOTHEの蒸留システムは、すべての機器をタブレットやPCで操作します。なので、ドイツの技術者が来日して配管や電気配線を確認し、ソフトをインストールしないと実際ちゃんと組みあがっているかの確認はできないんです。

なので、あとはドイツからくるメーカー技術者の答え合わせを待つばかり。(笑) です!

ということで、今回はここまで。(^^)

次回のブログでは答え合わせの様子と立ち上げ製造をお届けしたいとおもいます!

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